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暖かさの秘訣
みなさんこんにちは!
飼育員の西入です。
今回は、寒い冬でも泳げるその秘訣を
お話したいと思います!
那須どうぶつ王国のビーバークリークで暮らす
アメリカビーバー です。
ここでは、ホブス♂とマタタビ♂の
2頭を見ることが出来ます。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127125117/picture_pc_69549132f44e95f58f9de75478256594.png?width=1200)
アメリカビーバーは北アメリカに生息するげっ歯類で半水棲の動物です。
川にダムを作ったり、入口が水中にある特殊な造りの巣で暮らすなど、泳ぎは必須。
冬の冷たい水の中も元気に泳げる秘訣には
被毛の構造 が関わっています!
アメリカビーバーの被毛は二重構造で
内側の被毛が防寒、外側の被毛が防水
の役割を持っています。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127127523/picture_pc_014a5bb27e113f0206bf37e065e77d11.jpg?width=1200)
まずは外側の毛。
長めで、水を弾くため乾きやすくなっています。
乾いた状態だと比較的柔らかい手触りです!
ところでみなさん、
ビーバーが座って、お腹を掻くような動きを
しているのを見たことはありますか??
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127128113/picture_pc_6e4a67ac5b8648d29103681bced64b8c.png?width=1200)
実はこの行動、
生殖器付近から分泌される脂のような物質を
毛に塗り広げて、防水効果を高めているんです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127128502/picture_pc_e0331fd32311b4417bd08b503aeddd96.png?width=1200)
ちなみにこの物質はカストリウムといい、
動物由来の香料の原料にもなっています。
みなさんご存知の某有名ブランドの香水も、
これが使われていたんです!
(現在では、それに似せた合成物質で代用されているのがほとんどだそうです。)
次に内側の毛です。
みなさん初めて見るのではないでしょうか??
短く、綿のような手触りをしていて
身体が冷えないよう、かなり密集して
生えています!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127128761/picture_pc_8c9c9ee5452506f7b59efa1fdde85071.jpg?width=1200)
池から上がってすぐに撮った写真ですが、
内側の毛はしっかりと乾いていました!
そしてとても暖かいです。
他にも、身体に脂肪を蓄えることも
寒さを凌ぐ秘訣です。
動物園ではイモ、ニンジン、キャベツ、リンゴ、草食動物用のペレットの他に、
野生下での主食、木の枝や葉っぱも与えています。
しっかり食べて冬の寒さを乗りきります!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/127130348/picture_pc_45f0ebca0c504f281f219d73d2e4b3ff.png?width=1200)
いかがでしたか?
大寒が過ぎ、季節は春に向かって行きますが
まだまだ寒い日が続くと思いますので、
元気いっぱいの動物たちの姿で
ほっこりしに来てください!
ビーバーに習って、重ね着も忘れずに(^^)
そして風邪をひかないよう、
たくさん食べて健康に過ごしましょう⛄️