暖かさの秘訣
みなさんこんにちは!
飼育員の西入です。
今回は、寒い冬でも泳げるその秘訣を
お話したいと思います!
那須どうぶつ王国のビーバークリークで暮らす
アメリカビーバー です。
ここでは、ホブス♂とマタタビ♂の
2頭を見ることが出来ます。
アメリカビーバーは北アメリカに生息するげっ歯類で半水棲の動物です。
川にダムを作ったり、入口が水中にある特殊な造りの巣で暮らすなど、泳ぎは必須。
冬の冷たい水の中も元気に泳げる秘訣には
被毛の構造 が関わっています!
アメリカビーバーの被毛は二重構造で
内側の被毛が防寒、外側の被毛が防水
の役割を持っています。
まずは外側の毛。
長めで、水を弾くため乾きやすくなっています。
乾いた状態だと比較的柔らかい手触りです!
ところでみなさん、
ビーバーが座って、お腹を掻くような動きを
しているのを見たことはありますか??
実はこの行動、
生殖器付近から分泌される脂のような物質を
毛に塗り広げて、防水効果を高めているんです。
ちなみにこの物質はカストリウムといい、
動物由来の香料の原料にもなっています。
みなさんご存知の某有名ブランドの香水も、
これが使われていたんです!
(現在では、それに似せた合成物質で代用されているのがほとんどだそうです。)
次に内側の毛です。
みなさん初めて見るのではないでしょうか??
短く、綿のような手触りをしていて
身体が冷えないよう、かなり密集して
生えています!
池から上がってすぐに撮った写真ですが、
内側の毛はしっかりと乾いていました!
そしてとても暖かいです。
他にも、身体に脂肪を蓄えることも
寒さを凌ぐ秘訣です。
動物園ではイモ、ニンジン、キャベツ、リンゴ、草食動物用のペレットの他に、
野生下での主食、木の枝や葉っぱも与えています。
しっかり食べて冬の寒さを乗りきります!
いかがでしたか?
大寒が過ぎ、季節は春に向かって行きますが
まだまだ寒い日が続くと思いますので、
元気いっぱいの動物たちの姿で
ほっこりしに来てください!
ビーバーに習って、重ね着も忘れずに(^^)
そして風邪をひかないよう、
たくさん食べて健康に過ごしましょう⛄️